ドッグイヤーの時代 2019 3 16
IT業界では、
犬が1年で7歳も年を取るように、
1年で7年分の進化をするので、
このようなスピードで進化する様子を、
「ドッグイヤー」と呼ぶことがあります。
さて、歴史を振り返ってみましょう。
「4G」(第4世代)時代は、スマートフォンの時代であり、
「GAFA」(Google、Apple、Facebook、Amazon)の時代でもありました。
つまり、4Gを象徴するものは、スマートフォンやGAFAでした。
今、4Gから5Gへの過渡期を迎えつつあります。
つまり、古き良き時代が終わり、混沌の時代が始まるかもしれません。
5Gを象徴するものは、スマートフォンではなく、
「IoT」(Internet of Things)なので、
評論家は、4G時代を「スマートフォンの時代」、
5G時代を「IoTの時代」と呼ぶ人がいます。
しかしながら、「すべてのもの」がインターネットに接続され、
「すべてのもの」の「情報」や「コンディション」が、
インターネットに流れるということは、
情報量やデータ量が膨大な量となり、
クラウド側(サーバーコンピューター)に膨大なデータが到達することになります。
そこで、「すべてのもの」と「クラウド」の間に、
中間処理をするコンピューターが必要になるでしょう。
これは、人間の体を考えれば、よくわかるでしょう。
視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚、臓器などの情報がすべて大脳に送られると、
大脳では、情報が多すぎてパンクするうえに、
データの遅延や情報の遅延が起こるでしょう。
そこで、このような遅延を防ぐために、
「エッジコンピューティング」が考えられています。
つまり、「端末」や「現場」に近いところ(エッジ側)で情報処理をして、
クラウド側をパンクさせない、通信遅延を起こさせないという工夫です。
さりとて、5G時代を、
「エッジコンピューティングの時代」と呼ぶには無理かもしれません。
振り返ってみれば、4G時代は、スマートフォンの時代でした。
そして、GAFAの時代でもありました。
古き良き時代が終わる。
次にやってくるものは、戦国時代か、新たなる覇者か。
もし、新たなる覇者が出現するとなると、1社でGAFAを上回るかもしれません。
だからこそ、覇権を気にするアメリカは、あわてているのかもしれません。
コンピューターの民主化、インターネットの民主化、
そして、データの民主化が熱く語られた時代は、遠くなってしまった。